週末の畑作業を支える止まり木の家
セカンドライフを楽しむ夫婦のための郊外の二拠点住宅。東側には畑、西側には竹林が広がり、住まいの中心を貫く大開口が風と光を招き入れる。収穫の季節には人が集い、土に触れ、語らいが生まれる。その佇まいは、まるで縁側のように、暮らしにやすらぎをもたらす。

東側外観 縁側と広い開口で畑に寄り添う
鋭く、静かに、家を包む屋根
端部まで丁寧に設計された片流れの屋根が、繊細な緊張を保ちながら下のボリュームをなめらかに包み込み、建築全体に静かな美しさを与えている。

東側外観 片流れの屋根にまとまるボリューム
緑が届く、家の奥まで
畑と竹林をひとつにつなぐ大きな開口が、緑と風を居間に呼び込み、室内に四季の移ろいを運んでくる。春にはたけのこ、夏や秋にはトマトやサツマイモ。空間はその恵みとともに風と光の中で静かに共に息づいている。

居間内観 東西の開口を介して緑がつながる

居間から畑を望む

断面ダイアグラム
光と風が、廊下をそっと撫でる
南北に伸びる2階の廊下は吹抜けを介してロフトと緩やかにつながり、格子状の床を通して空気と光がやさしく行き交う。西側の竹林がロフトの窓からの陽射しを和らげることで、空間全体に穏やかな明るさが広がる。客間に面した廊下には訪れる人を包むような光と風の気配がそっと満ちている。

ロフト内観 竹林を介した穏やかな日差しが内部を柔らかく包む

2階廊下内観 吹抜けが広がりと明るさを導く
概要
千葉県成田市
一戸建別荘
木造2階
敷地面積:405.06m2
建築面積: 62.32m2
延べ面積: 121.73m2
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